Fixxer についての Eメールのやり取りから判断するに、このアイテムへの誤解があるようだ。自分の自転車をシングルスピードに変換する際にこれが必要なのか?と書いたり質問する人もいた。
シングルスピードという場合、たいていはリングを 1 つとコグを 1 つ備えていて、フリーホイールでもある自転車のことを意味している。Fixxer はほとんどのShimano製ハブを 固定ギアに変換するためのものだ。固定ギアとは、慣れてない人向けに説明すると、コグとリングの組み合わせが 1 つしかないので技術的にはシングルスピードだ。しかし、ギア付きバイクでよくあるフリーホイールの代わりに、惰性がない。ホイールが動いていれば、ペダルも動くんだ。遅くするには、バックプレッシャーをペダルに加えて、ホイールの回転を遅くする。
フレームをフリーホイールのシングルスピードに変換しようとしているならば、Fixxer は向いてない。スタンダードなイギリス式スレッド付きフリーホイールは、Fixxer で使えるけれど、いくつかの理由からお勧めはしない。まず、固定ギアハブはフリーホイールよりもスレッドが短い。これはつまり、固定ギアの歯車がネジ上でチェーンよりも内側にきて、フリーホイールはチェーンをネジの中心よりも若干外側に置くので、歯車からかかるよりも大きなストレスがネジにかかり、 フリーホイールを使っている Fixxer のネジがすり減ってしまう可能性がある。次に、回りくどいけれども、高くつく。単にフリーホイールシングルスピードが欲しければ、適切なパーツを手に入れれば良いだけのことだ。通常は、複数のカセットスペーサー、シングルスピード固有のリングとコグ(当社に全部そろってる)、ある種のテンショナー(当社の Singleator など)、さらにすてにリアホイールについているフリーハブだけだ。
それでも古いホイールを固定ギアに交換したい場合、Fixxer を使ってやる以外、もっといい方法を見つけるのはなかなか難しい。これは多くのShimanoのハブに使えるように設計されてる。Shimano互換のハブだけじゃなくて、コグがどんなふうにフリーハブのボディにフィットするかについても言ってるんだFixxer はフリーハブ全体を置き換えるし、これをハブ本体に繋げる方法は各ブランド毎に独特で、それどころかShimanoのラインナップ内の多くのモデルで違ってたりする。 Zipp のような「ホイールシステム」には通常 Fixxer が使えない。 ただ、一部のホイールシステムはShimano純正フリーハブボディを使っているので例外がある。でもこういったタイプのホイールは一般的に再度組み直しできないんだけど、使っているフレームによっては再度組み直しが必要な場合もある (例えば 120 mm のトラックフレームで 130mm 用のロードフレーム用のハブを使う場合)、ということに注意してくれ。その場合はもちろん、どうしようもない。
ところで、適切な種類のフレームを揃えることも同じように重要だ。固定ギアの稼働に適したフレームには、チェーンにテンションを掛けられる水平または半水平ドロップアウトが必要だ(以下参照)。当社製の Singleator などのテンショナーを固定ギアには決して使わないで。このようなデバイスはチェーンを噛んでしまうので、クラッシュする恐れがある。それに、固定ギア自転車の美しさは、過剰なアタッチメントを取り除いだミニマリズムだ。
最後に、これを知っておいてくれ。 Fixxer はShimanoブランドの多くのハブで使えるけど、全部じゃない。 俺たちが知る限り、一部のShimanoのハブでは Fixxer が使えない。 使えないのは、Silent Clutch 全部、1997 年以前と 2003 年以降に製造された Dura Ace、XTR M970/975、XTM770/775、Saint、DXR-MX70 だ。 更に、Shimanoは最近かつての標準だった 10x1mm 標準アクスルに変えて、独占所有のアクスルを使い始めた。 Shimanoはしょっちゅうデザインを変えて更新するので、正直俺たちもどのハブに Fixxer が使えてどのハブに使えないか、常に把握してるわけじゃない。 言えることは 10x1mm 標準アクスルを使っているShimanoのハブを持ってれば、多分 Fixxer が使えるだろうってことだ。 ハブがShimano製じゃない場合、または内部で何を使ってるのか知らない場合は、専用の固定ギアハブまたはホイールを手に入れるのがいいだろう。