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自転車。パーツ。カオス

Pugsley ってなんでこんなに変なの?

まず一つ目はタイヤだ。大きく太いタイヤは、特に空気圧を低めにして走行する時、 他のタイヤよりもグリップと静止摩擦を得られる。だから、このタイヤなら、柔らかいものの上を走行できるわけだ。雪靴の機能と同じだ: 荷重をより多くの表面領域に分散させることで、雪の中に沈みこまずに、雪の上を歩く。Pugsley のデザインをけん引しているのはこの理論なんだ: オフロードだけではなく、道やトレイルがないところでも乗れる自転車で、地表を割いたり、雪や砂やローム質の土壌に沈んだりすることがなく、降りて歩く必要がない自転車だ。

そのためには、太いタイヤが必要だ(本当に太いタイヤには、太いリムも必要だ)。標準的なフレームは太いタイヤ(3.0 インチ以上、ほとんどのフレームはこの太さのタイヤを受け付けない)向けには設計されていない。たいていの人は浮力を必要としないし太いタイヤで重くなることも望まないからだ。もちろん、太いタイヤが便利な場合もある。本当に太いタイヤを使うなら、フレームのシートとチェーンステイの幅を広くする必要がある。チェーンステイをできるだけ短くするには(トラックではなくバイクのように処理できる。言い換えると、Pugsley は、ぱっと見た目のでかさの割に反応がよくて操作性がいい)。さらに、チェーンのクリアランスを得るにも役立つ(これについてはすぐ後で)。また、幅広のボトムブラケットを使用する必要もある。Endomorph のタイヤはとてつもなく太い 3.7 インチだから、最も幅の広いスタンダード BB、100mm シェル(ほとんどのバイクフレームは 68 mm か 73mm シェル)を使ってる。

さて、本当に大きなタイヤで走れるフレームを作った。でも、幅広の BB でも、チェーンクリアランスの問題があった。当社のタイヤは幅広なので、チェーンラインについていうと、最も内側のギアに重なってしまう。言い換えると、簡単なギアで走ると(フレームに一番近い)、チェーンがタイヤにあったってしまう。良くないね。

じゃ、どうするか?シートステーとチェーンステーをカーブさせて、中心線から離し、Pugsley のホイールはそれに合わせてオフセットになってる必要がある (つまり普通の上そり中低の逆の形)。これでチェーンラインが確保できた。後ろはこれでよし。

次はフォーク。普通フォークは、クラウンがハブと同じ幅かそれより狭くなっている。タイヤだけではなく、雪や泥もクリアするために、Pugsley のような自転車のフォークは、ハブよりクラウンがずっと広くなければならない。そして、前のハブは後部より狭いので、この差を強調する。クラウンが幅広いフォークに、ハブ部分に向かって狭くなっているレッグをつければ OK かと思いきや、それだとホイールの着脱に困ってしまう。それに Pugsley は本当のアドベンチャーバイクとしてデザインしたかったので、後ろのハブ (マウンテン ハブの標準 135mm) が入るようにフォークのスペースを設定することには意味が有るだろうと思った。こうして、つまんだような形にならず、クリアランスも確保できて、前輪と後輪が交換可能になった。

これは大した問題ではないように見えるかもしれないが、複雑な条件は、特に極寒の場合に、パーツを破壊する可能性がある。例えば、いつもは問題なく稼働するフリーホイールやフリーハブは、内側のグリースが凍結するほど低い気温になると、ドライブ歯止めが開いた状態では故障してスピンする場合がある。-40℉ の北極圏の真ん中だと、この種の故障は面倒なだけではなく、非常に危険です。スペアのホイールを用意しておくことは、動けなくなるか、救助ヘリコプターで脱出できるかの違いを意味する。

さて。フレームはチェーンのクリアランスが可能になるようにオフセットされているので、ホイールも中心からオフセットして構築する必要がある(注記: 当社は Large Marge リムの複数のバリエーションを提供していて、それらのいくつかは Pugsley で使用するように非対称に穴あけされている)。幅広のハブとオフセットリムを格納できるように、フォークブレードの 1 つをカーブさせている。問題は解決した。漫画みたいに見えるけど、注目を集めるためでもないし、間抜けだからそうしてるわけではないんだ。馬鹿みたいなことを可能にする方法があるんだ。機能が一番。