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自転車。パーツ。カオス

タイヤってのは大切なんだ。 太陽の下にしゃれたパーツの全部付いた、完全に調整した自転車を用意することができても、タイヤがフル回転していないと、もし事態が悪くなればそのライド全体が本気でがっかりでいやな葬式みたいなものになる可能性がある。 要するに、タイヤってのは自転車にとって、走ろうと思う地面との接点で、路面が変われば必要なトレッドパターン、空気圧、タイヤ幅も変わってくる。 どれかが上手く行かないと、少しばかりタガが緩んじゃうんだ。 上手く行くとすごく面白いんだけど、上手く行かなきゃ大変。 時間を取って、自転車を地面にどんな風に馴染ませたいのかを考えるといいよ。 どんなドレッドが必要なんだろう? 空気圧はどうしたら最高の状態になるんだろう? 柔らかいタイヤのなかに沈み込むつもりなのか、それとも幅広すぎるタイヤで不必要な重荷を引きずって走りたいのか? 実際、タイヤの幅が広すぎないかい?

Surly の本拠地のホールで良く耳にする質問のひとつに、「このタイヤとあのタイヤはこのフレームやあのフレームに合うの?」というのがある。その質問への答えは大体決まっていて、Surly のフレームが想定してるサイズのホイールを使っているなら、質問のタイヤが上手くフィットするチャンスはかなり高い。 でもフレームが想定していないサイズのホイールサイズを使ってる場合、例えば 650b ホイールLHT フレームに使っていたりすると、フィットする可能性があったとしても俺達には分からない。そのバイクはそのホイール用に設計されてないからね。 どうする? 試してみる?君は利口そうだし。

Surly のフレームにタイヤをフィットさせるのは普通は問題がない。タイヤのクリアランスは Surly の設計哲学の 5 本柱の 1 つだからだけど、でも別のメーカーのタイヤの素晴らしいサンプルで時間を無駄にしたことがある人は、側面の番号が同じでも他のブランドのタイヤが同じだとは限らないってことを知ってるよね。 タイヤメーカー各社は、タイヤの別々のポイントを使って測定を行うので、タイヤをフレームにフィットさせるときに混乱するかもしれない。俺たちと違って、タイヤのクリアランスをそんなに重視していないんだよ。 誰でも知ってるように、自転車のタイヤはかなり高いから、買う時にはフレームに合ってるかどうかは知りたいよな。

タイヤサイズは分かるんだけど、フレームのクリアランスはどの程度正確に分かるんだ? まぁちょっとは簡単かな。 俺たちはフレームを設計する時、これはでっかいタイヤにもフィットするに違いない、みたいな漠然とした感覚では取り掛からない。どのサイズのホイールとタイヤが最高の性能を出すのかを、設計プロセスの全過程で考えてるんだ。 タイヤサイズとその効果は思いっきり考慮しているし、どんな自転車の取り扱いにも重要なんだ。 Surly のファットバイクとオフロードバイクはこのコンセプトの好例だ。自転車の取り扱いに関してタイヤサイズがいかに重要な役割を果たしているか、君にも分かるだろうからね。 これがなぜ俺たちが 650Ax23mm タイヤを Instigator 2.0 に付けず、代わりに自分たちで開発したタイヤサイズの 26+ (26 x 2.75 インチタイヤ、50mm リム) を付けるのか、そのはっきりした理由だ。

多くの実情に疎いエンジニアや深夜にガレージで適当にいじるだけの奴がそれに気が付いた。なぜなら俺たちは大型タイヤの大ファンで、俺たちのフレームはでかいタイヤだけじゃなく、ホイール直径のより大きい細いタイヤや、ホイール直径がより小さい太いタイヤにもフィットするからだ。 尊敬すべき 1x1 を例に挙げると、だ。 Surly のウェブサイトでは、1x1 フレームとフォークのタイヤのクリアランスは 26 x 2.75 インチとなってる。これはどういう意味なんだろう? 多分、27.5 x 2.1 インチホイール/タイヤの組み合わせを 1x1 に放り込める、ってことじゃないかな? 知らないよ (やれやれ)。 俺たちは 26 インチホイール用にそれを設計したので、そこにはこだわってる。 確かに 27.5 インチホイールが今大流行してるけど、俺たちはその自転車を 26 インチで乗るように作ったので、別のホイールのサイズを自転車に付けて、その作動のリスクを自分で負った上で、完全に立ち入り禁止のエキスパートコースに突っ込みたいと言うんなら、そりゃ好きにすりゃいい。 俺に言えるのは、そんなことするとボトム ブラケットの高さとバイクの重心がぐちゃぐちゃになって、取り扱いがグダグダになるだろう、ってことだ。 

バイク、フレームセット、フォークについて、Surlyでは、「特定のパーツの最大タイヤクリアランスの下限値」、つまり、「最大タイヤクリアランス」が最も小さいものを「最大タイヤクリアランス」として表記している。また、使用できるように設計したタイヤ「タイプ」の最大タイヤ幅のみ記載している。

例えば、1x1 フレームセットについては、最大タイヤサイズを 26 x 2.75 インチと記載している。これはフレームとフォークの両方に当てはまるが、フォークは最大 26 x 3 インチにフィットする。実験好きやマジシャン、エンジニア(アマチュアもプロも)なら知っている通り、1x1 のフレームは多くの 650b のノビータイヤ、さらには 29 インチのマウンテンタイヤにもフィットするが、1x1 は26 インチのトレッド向けにデザインされているので、これらのタイヤの最大タイヤクリアランスは記載していない。

今は、こんなところだ。気に入ったバイクやフレームの最大タイヤクリアランスを知りたくなったら、バイクモデルのページの「仕様とジオメトリ」でフレームの仕様を見てくれ。そこにフレームとタイヤのクリアランスの公式情報がある。下にあるのが、Bridge Club の例だ。矢印を付けておくからわかるだろう。 

Surly 自転車の仕様を示すウェブページ、フレームとフォークのタイヤクリアランスを示す赤枠と矢印